【おとぎ話×ミステリー】赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。

文芸

かしむかしあるところに、死体がありました。の続編です。
続編といっても今度の主人公は、赤ずきん。
全4話、赤ずきんが旅をして謎を解いていきます。

第一章 ガラスの靴の共犯者(シンデレラ
第二章 甘い密室の崩壊(ヘンゼルとグレーテル
第三章 眠れる森の秘密たち(眠れる森の美女
最終章 少女よ、野望のマッチを灯せ(マッチ売りの少女

赤ずきんが各物語に入り、巻き込まれ謎を解いてゆくのですが
前作よりどの話も入り組んでおり
何度か前後のページを読み返したりもしました。
あくまでおとぎ話をモチーフにしていて
話自体は完全オリジナルなので
ほぼ著者の考えたオリジナルのキャラクターたちが登場します。
赤ずきんがなぜ旅をしているのか。
これはマッチ売りの少女のせいでもあるのですが
ある意味で「彼女はこれがあったから生き延びた」
といってもいいのではないかなと思いました。
マッチがあってそれで夢をみた。
じゃあそれを手にしてもいいじゃない?
シンデレラもヘンゼルもマッチ売りの少女も
ある意味で自由が欲しかった。
その方法は間違ってしまった。
そのせいで悲しむ人がいても気づかなかった。
それが一番よくなかったのではないでしょうか。
おとぎばなしの「めでたしめでたし」は
本当にめでたしなのか。
その物語の続きを考えてみるのもおもしろいかもしれません。



【あらすじ】
日本の昔話をミステリで読み解き好評を博した
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続き、
西洋童話をベースにした連作短編ミステリが誕生しました。
今作の主人公は赤ずきん!
――クッキーとワインを持って旅に出た赤ずきんがその途中で事件に遭遇。
「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」
を下敷きに、小道具を使ったトリック満載!
こんなミステリがあったのか、と興奮すること間違いなし。
全編を通して『大きな謎』も隠されていて、わくわく・ドキドキが止まりません!

赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。

著者:青柳碧人
出版社:双葉社
発売日:2020/8/19


【本日のサムネイル】
赤ずきんちゃんのイラスト「赤ずきんを狙う狼」
かわいい赤ずきんちゃんを、茂みの影から狼が狙っているイラストです。
グリム童話「赤ずきん」より。

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