【祭りをして土地神を鎮めよう】春のたましい 神祓いの記

(本ページにはプロモーションが含まれています)

 

文芸

今回紹介する本は
黒木あるじさん
春のたましい 神祓いの記
です。

どんな内容なの?

「祭りをやらないと、この村はなくなりますよ!」
――信じない人々をどう説得する!? 

感染症の大流行や地方の過疎化が進んだせいで
「祭り」が行われなくなった地域が増えた。
これまで地域の祭りで鎮められていた八百万の神々が怒り、
暴れだしたため異変が頻発する。
このような事態に対処するために組織されていた祭祀保安協会の
九重十一とアシスタントの八多岬――
怪しさ満点の二人だが、
異変を解決しようと神々を鎮め、処分していく。
この二人、我が村を本当に救えるのか!? 


この村にも神がいた。今はもういない――
過疎化の進む東北を舞台に「実話怪談の旗手」が描く、
やがて消えゆく〝隣人〟の物語

Amazonより

まつりのあと

もしもし お疲れさまです。任務の完了をご報告します。

春と殺し屋と七不思議

ヨッチンとケンジは「殺し屋」と思われる女と学校へ向かう。
村長と話してる時に「処分します」と女はいった。
村のみんなを皆殺しにするともりだとヨッチンは怪しむ。

いざない

その小さな祠は藪に埋もれており、なにを祀っているか判然としない。

われはうみのこ

とある海辺の村にあるNPOのセンターに男女の来訪者があった。
ふたりはこの村に伝わる祭りを行うように要請していた。
感染症防止のために中止を決めたばかりだったのだ。

おやくめ

なんスか、この膨大な報告書。ウチは事務処理が多すぎるスよ!

あそべやあそべ、ゆきわらし

北風が軽雪を巻き上げながら寒村を駆け巡る。
そんな雪に覆われたその村にうまれた時から住む鉄吉
そんな彼の元に来訪者があらわれた。
〈秘密〉をさぐりに来たのか…

おくやみ

崩れた家の前にかがみこんで、じっと目を閉じて
両手を合わせてた女は全身真っ黒の服を着ていた。

わたしはふしだら

キャンプ場の先にある山には、石製の神像が祀られていたが
何者かによって壊されていたのが判った。
その神像は疫病をかたどったものではないかと推測されていた。

まよいご

バインダーからするりと飛び出した黒い物体は言霊だった。
「児」と象られたものはうろうろとさまよっていた。

春のたましい

ゲンゲと呼ばれる盲目の口寄せ巫女
イタコ、カミサマ、イチコ…
この地域でゲンゲと呼ばれる唯一の巫女が引退を決めたらしい。
その連絡をもらって訪問すると、とある頼みを持ち掛けられた。

読んでみて

その土地に根付く産土神(うぶすなかみ)は
定期的に祀らないと
「自分が神様だ」ということを忘れてしまう。
祀り=儀式が行われることで、認識されるそれが行われないと
産土神は自我を失い暴走してしまう。
さらに
もっとメジャーな天津神や国津神に上書きし
「ここには昔からこの神を信仰していました」と
上書をしてしまう組織までもがいる…
そしてこの世界は流行り病が蔓延し、日本各地で祭りが行われてはいない
そんな日本が舞台です。

祭祀保安協会の九重十一(ここのえとい)、八田岬(やたみさき)
このコンビが怪異が起きている、起きそうな場所に赴き
事件を解決していく
という物語です。
新型コロナウイルスが蔓延し、外出もままならなかった記憶がまだあるからこそ
活かされた設定はかなり斬新に感じました。
高齢者ばかりの寒村だからこそ感染したら命にかかわってしまう。
中止された、神を祀るお祭りと、感染症。
どちらも目に見えないものという共通点がうまくいかされています。

「わたしはふしだら」の中で
八田の兄が登場し敵対していたり
「春のたましい」内に出ていた猿神がユニークだったり
神務課長の五十川がやたら有能だったり
コンビ二人だけでなく、その周りの他のキャラクターもなかかなのものです。
ぜひとも続刊希望です。


春のたましい 神祓いの記

著者:黒木あるじ
出版社:光文社
発売日:2024/3/19

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