【】黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実

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ノンフィクション

【初回公開:2015/07/07 (Tue) 14:35】
こちらは旧ブログのアーカイブとなります。

ルーシー・ブラックマンさん事件。

「ルーシー・ブラックマンさん事件(ルーシー・ブラックマンさんじけん)は、
2000年7月、神奈川県逗子市で
イギリス人女性のルーシー・ブラックマン(Lucie Blackman)が強姦されて死亡した事件。」

Wikipediaより

この事件とリンゼイ・アンホーカーさん事件が混じっている人も多いと思う。
共に白人女性が日本人男性に殺害された事件である。
申し訳ないことに当時「また同じようなことがー」くらいの認識だった。
と同時に「犯人も逮捕されたしすぐに終わるな」とも思っていた。
しかしこの事件は、まだ終わってはいない。
日本で起きた事件を外国人記者が追いかけて、それを自国で出版。
そして日本でも出版。
もともと外国で出版されたとあって、日本特有の文化について詳しく書かれている。
(ホステスなんて説明難しいですよね)
(ホステスの仕事ってロールプレイだったのか!)
ルーシーさんのご両親の確執、食い違い、そして本人の日記。
本来だったら気づかないふりをされたルーシーさんの様々な顔。
でも本当はいつもどこか不安定な女の子だったのだと思う。
人はみな役割り的な立場があり、それはきょうだい的なものだったり、妻だったり、母だったり、その立場はよく変わる。
この立場が彼女はずっと長女で、娘だったなら。
疑似的な母親の立場にならなくて済んだなら。
少しの掛け違いがなかったら、彼女は生きていたかもしれない。
ひとりの女性が亡くなった。
そのことでそれにかかわった人たちの人生がこんなにも変わってしまうということ。
そして「犯人と思われる」織原の異常な性格に、サイコパス以上の違和感を感じた。
友人が誰もおらず、整形をし、メモを書き続け、薬を使ったレイプ。
そしてそのことまでも詳細に記録をする。
逮捕られてもなおその姿勢は変わることはなく、彼は堀の中でその生き方のままなのだろう。
ただの殺人事件ではない。
読み進めれば読みすすめるほど何かがおかしく、ある意味で著者が生きてる事が奇跡のようにも感じる。
世の中には全く理解しがたい人が紛れ込んで暮らしている。
そのことを突き付けられたきがする。

黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実
リチャード ロイド パリー (著), 濱野大道(翻訳)

登録情報

単行本(ソフトカバー): 528ページ
出版社: 早川書房 (2015/4/22)
言語: 日本語
ISBN-10: 4152095342
ISBN-13: 978-4152095343
発売日: 2015/4/22
商品パッケージの寸法: 18.8 x 13.2 x 2.4 cm

黒い迷宮: ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実

内容紹介

あの蒸し暑い夏の夜、彼女は東京の路上から永遠に消えた――。
2000年7月、六本木でホステスとして働いていた
元英国航空の客室乗務員ルーシー・ブラックマン(21)が、突然消息を絶った。
失踪当初から事件を追い続けた英紙《ザ・タイムズ》の東京支局長が、
日英豪関係者への10年越しの取材で真相に迫る。
滞日20年、日本を知り尽くした著者にしか書き得なかった底知れぬ闇とは?
複雑に絡み合う背景を丹念に解きほぐして
「文学」にまで昇華させ、海外で絶賛を浴びた犯罪ノンフィクション。
著者が事件現場のその後を訪ねる日本版あとがき収録。

Amazonより

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警察の鑑識のイラスト
警察の鑑識官が遺留品をピンセットで袋に入れているイラストです。

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