【あなたならどうしますか?】廃用身

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文芸

今回紹介する本は
久坂部羊さん
廃用身
です。

どんな内容なの?

廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。

神戸で老人医療にあたる医師漆原は、
心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。
それは廃用身の切断だった。
患者の同意の下、次々に実践する漆原を、
やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく――。
『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない 衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。

Amazonより

この作品は
・漆原糾の原稿
・編集部註
の二部構成となっています。

読んでみて

読んでいて何度も
「これノンフィクションだったっけ?」
そう思っていました。
これは単なる物語ではありませんでした。
医師でもある漆原糾が書いた
麻痺などによって回復見込みのない手足を手術により切断することで
高齢だった本人が残りの人生をいきいきと過ごすことができる
あくまで前向きな選択としての「治療的切断」を提唱したものでした。

現実問題、生まれつきではなく
事故や怪我、病気によって身体の一部が動かなくなってしまう。
それは65歳以上の方に多いと言われています。
脳梗塞、脳出血などの脳血管障害により、脳の運動神経が損傷し、
身体の左右どちらか半分に運動機能低下やしびれが残る。
そんな高齢者の介護をしてる家族や介護従事者が困ってることは
腰痛です。
力が抜けている身体は私たちが思っている以上に重く
日々の介護により腰痛をかかえてる人は多いです。
また介護されている高齢者たちもまた、自分のことは自分でやりたい
でもできないことでストレスを抱えています。
もし、動かない部位を切り離すことで、
双方がその苦しみから解放され、幸せになれるとしたら…?


本書が描く光景は、恐ろしいほどにリアルです。
切断したことで動けるようになった
動けることで前向きになった
家族も介護が楽になった
デイケアセンターの介護従事者も楽になった
そんな成功例を突きつけられ、
「あなたも、その『廃用身』を切断しませんか?」と問われたら。

しかし、それは本当に「正しいこと」なのでしょうか。
うっすらとした違和感はやがて、内部告発という形で噴出していきます。

漆原は高齢者のことを本当に親身になって考えていました。
考えてかんがえて…
それは本当に正しいことだったのでしょうか。
作中で語られる高齢者、家族、介護従事者の声は
現実でも実際聞いたことがあることばかりです。

世界でも類を見ない超高齢社会を歩む日本において、
これは決して「ありえない未来」とは言い切れない。
そんな底知れぬ恐怖を突きつける一冊でした。


廃用身

著者:久坂部羊
出版社:幻冬舎
発売日:2003/5/1

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