【電子書籍についてのエッセイ集】本は、これから

文芸

【初回公開:2011/01/27 (Thu) 15:43】

本は、これから

池澤夏樹 編

  • 新書: 272ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2010/11/20)
  • ISBN-10: 4004312809
  • ISBN-13: 978-4004312802
  • 発売日: 2010/11/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.6 cm



グーテンベルグ革命から5世紀。
電子の端末が膨大なコンテンツから美しい「ページ」を開くこの時代、
あなたにとって「本」とはいったい何か。
それはいかに変貌するのか。
書店・
古書店・
図書館・
取次・
装丁・
編集、
そして練達の書き手・読み手の位置から、
鋭いアンテナの持ち主が応える……
本の過去と未来を俯瞰する37のエッセイ
(Amazonより




「本は、これから×××」というテーマで、37人のさまざまな本にまつわる方々が書いたエッセイ本でした。
ならば、わたしもこのテーマについて考えてみました。









本は、これからも存在するだろう。
文明として、文字が伝えられてきた。
それは木に書かれていたものだったり、壁だったり、
そして今、紙が主流になってる。
そして新しい媒体として、電子が現れた。
いまでは普通にされている印刷も、その前は手書きで書物が写されて広まっていった。
技術が発達して印刷された聖書が世の中に出た時
(いま電子書籍に恐れる人がいるように、)人々は恐れたそうだ。

本来ヒトは臆病で、かつ興味深い生き物と思う。
新たなものに慄きつつ、興味を抱き、それらを使う。
考えてほしい。
あなたの近くにいるひと。
たとえば、いつまでも携帯電話を拒んでいたおばさんたち。
使い始めたらそのツールになじんでしまう。
見えにくいといいつつも、眼鏡をかけながらメールまでも使いこなす。

今はいろいろ懸念をこめて言われている電子書籍もいずれ普及するだろう。
おばさんたちにまでも携帯電話が普及したように。
誰しもが手軽に使うツールにと進化するだろう。
だが、紙は私たちの生活と密接な関係のままだろう。
この肌触り、重み、かおり、
五感を使う従来の読書はなくらない。
使う人それぞれがえらぶ。
なぜならば、私たちはそれができるからだ。
音楽がカセットテープからCD、MD、
そしてアイチューンストアと変わった今
カセットテープは未だ存在している。
確かに取り扱う数は少なくなったかもしれない。
しかし、淘汰され消滅はしていない。
それは私たち個人が選んだからといえるのではないか。
いろいろ形は変わることがあっても
本はこれからも存在するだろう。
そして昔と変わらず私たちの生活に
知の楽しみを伝えてくれるだろう。

タイトル:本は、これから
編集:池澤夏樹
出版社:岩波書店

本は、これから (岩波新書)

【2020/11/05追記】

この「本」の定義をどこに置くかが、年々重要視されてる気がしますが

いつになっても紙の本はなくならないと思います。

ここ一年入浴時kindleでの読書が当たり前になり、電子書籍の所有数も増えています。

入浴時だけでなく、待ち合わせなど出先の隙間時間にkindleを開くこともしばしばです。

今まででしたら待ち合わせの時は本を出して読んでいたのですが、ここ数年夕方以降になると

どうも見えにくい。電子だったら文字を大きく拡大するのもすぐで、かつ荷物が重いとそのぶん身体も疲れやすく荷物の軽減にkindleもしくはスマートフォンのブックアプリでいいか、となってます。

そもそも電子書籍についてはもともと完全賛成派です。いろいろリーダー類も所有してますが

やはりAmazonの一人勝ちはどうなの?と思わなくもありません。

また近年は著名人が事件を起こすとその作品の流通がされなくなる傾向が根強いです。

この時作品を電子書籍で所有していた場合、リーダーやアプリから勝手に削除されます。

電子書籍は「本を買っている」のではなく「閲覧を許可するチケットを所有している」にすぎないので提供元がそれを削除、閲覧不可になってしまいます。

なのですべてを電子書籍に切り替えるのはまだまだリスクが大きいなあと紙の書籍に囲まれつつ思ってます。

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