【初回公開:2015/04/01 (Wed) 08:30】
こちらは旧ブログのアーカイブとなります。
まとめサイトがすきです。
どうでもいいことから、思わず膝を打つことまで
まとめた人の性格までまるっとでてる。
なんとなく時間が開いたときついスマホをみてしまう。
そんな時間があったら本でも読めばいいじゃない?
いや違うんだってば
本についてまとめられてる場合もあってだね
知らなかった本もあったりするんだってば。
そんなまとめサイトで出会ったのが実はこれ。
廃版らしいということで図書館にて年末年始に借りて
即中古でお買い上げ。
全部読んでもないのにも関わらず、です。
買うしかねえよ、こんな面白い本!
建築家のエッセイです。
家づくりについて書いてます。
「家?作らないからどうでもいい」ってのはもったいない。
すっごくもったいない。
家を建てないサイって意味じゃない。
どうでもいいじゃないよ、読んでごらんなさい、って意味。
今は金利が低で、住宅エコポイントもつくし
もっかい消費税も上がるかも?
なわけでどこもかしこもぼんぼんマイホーム建設がちょっとしたブームですが。
これってあれなんですね
昔マイホームブームで住宅こさえたその子供たちが多いのね、というのが
おのずとわかったり。
建築家に無理難題押し付けては感情的に騒いじゃう奥様だったり
木造在来施工がいいのかプレファブがいいのかから
ぜったいね、家作ろうと思ってハウジングメーカーだったり
工務店だったり、建築家にあっても誰も言いません。
ものすごく本音です。
なのですでにマイホームを持ってる方も
「あー俺の時こんなん思われてたのか!」となるわけです。
これ読んだら「あー建築家って大変だなあ」となって
なんちゃらハウジングプラザに週末に駐車場いっぱいの若夫婦なんかみかけたら
「おい、無茶いうなよ!」と心で突っ込むこと間違いなしです。
作ろうとする人ならある意味夢あんまり見なくなります。
まがおになります。
だって知っちゃったら、ねえ?
どうして私のまわりに家を作ろうとしてる人がいないんだ!
だれかそんな人がいたら
「いいから読め!」と押しつけ、もとい贈呈したい。
そしてなぜこんなおもしろ素敵本が絶版なんだと悔やむ一冊であります。
このマイホームブームに売れるとおもうんだけどなあ
【2023/3/27 追記】
著者である
宮脇 檀(みやわき まゆみ、1936年2月16日 – 1998年10月21日)
建築家、エッセイスト。男性代表的な建築作品に打放しコンクリートの箱型構造と
Wikipediaより
木の架構を組み合わせたボックスシリーズがあり、
「松川ボックス」は1979年に第31回日本建築学会賞作品賞を受賞した。
また住宅地の全体計画においては、
単体の住宅ではなく、その集合の在り方、
街並みとしての景観の作り方、コミュニティーの在り方、
車と歩行者の共存を考え、クルドサック、
ボンエルフなどの考え方を取り入れた。
最近は材料費の高騰により
注文住宅を作っても完成時に
「実は材料高騰によりプラス300万円上乗せでかかるのですが…」
ということがあり(実話)
注文住宅よりも建売住宅にシフトしているそうです。
そして建売住宅が恥ずかしいという一定層の人たちもいます。
注文住宅は
「自分好みのマイホーム!」
と浮かれてる時はいいのですが、決めることが山のようにあります。
建てる土地から間取り、その材質、ガラスの種類まで
全部自分たちが決めなければいけません。
その諸々を決める前、
住宅設計の間取りの時点で
絶対できない注文をしてくるお客様がいます。
著者は建築家ですので、家のプロ。
お客様ははじめての家づくりで浮かれていて現実を見ていません。
ちょっと落ち着きなさいな
そういって渡すために書かれたようなエッセイ本です。
実は数年前に家を建てると配偶者が宣言し、
ちょっとふたりで浮かれたあと冷静になり
「ところで、家ってどうやってつくんの?」
と最初に手に取ったのがこの本です。
当時も絶版だったので中古で購入し
笑い、真顔になり
自分たちもこういうお客様になるのかと思いました。
たぶん同じお客様になったと思います。
(工務店さんが当時扱ったことがなかったガラスブロックの設置、
介護を想定した間取りや施工など無茶ぶりしました)
どのように家ができあがるか
建築家だけでなく工務店さん、大工さん、壁紙屋さん、お風呂やさん…
かなりの会社が関わった末に一軒が出来上がります。
これはその建築家からみた本です。
おうちが欲しいと思ってる方はもちろん
もう自宅がある人も手に取っていただきたい本です。
なんで絶版なのかなー?
【本日のサムネイル】
家の見学をしている家族のイラスト
マイホームを建てた家族が、
完成した新地の一軒家を不動産屋さんと一緒に見学しているイラストです。
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