【己を滅して鬼を切れ】鬼滅の刃 ノベライズ(みらい文庫)

文芸

漫画や映画があまり得意ではないので、できればノベライズがいいなあと
日常的にノベライズを探しています。
意外と知られていないのですが
「児童向けのノベライズ」があるのです。
様々な漫画が文字になって、児童むけの文庫にて発売されています。
(ジャンプJブックスにて鬼滅の刃の小説版も発売されていますが、
今回は児童向けのみらい文庫のものについて書いています)


今回は「鬼滅の刃」です。
ちなみに漫画は全く読んでません。
アニメですと、12話まで視聴しています。
(原作だと「鼓屋敷」編になります)

今回読んだのは
「炭治郎と禰豆子、運命のはじまり編」
「きょうだいの絆と鬼殺隊編」

漫画ですと、1~4巻、4~7巻までの内容になります。
漫画の7巻までとなりますと、劇場版の「無限列車編」の前まで
ちょうどアニメもここまでの内容なのでとても親切だなと感じました。
この本の存在はTwitterで知ったのですが
「子供の間で流行ってるけれど、うちの子供はバトルシーンが怖くて読めなかった。
これは喜んで読んでくれた」
とありました。


私はドラゴンボール連載世代で、バトルシーン等は当たり前に育ちましたが
そういうシーンが苦手な子供がいてもおかしくはありません。
推奨年齢は小学上級・中学生となっていますが
「とりあえず一通り読む」ことで物語を把握できるので
小学生なら薦めてもいいのかなと思いました。


またこのノベライズの素晴らしいところは
表現が細やかな部分です。
主人公である竈門炭治郎は心優しい少年です。
憎き敵である鬼に対しても
「鬼は人間だったから、みにくい化け物ではない。むなしいかなしい生き物だ」
と慈悲ともいえるまなざしと想いを持っています。
特にノベライズの一巻である「炭治郎と禰豆子、運命のはじまり編」は
彼の心情が丁寧に書かれています。
キャラクターものの物語ですと、どうしても会話が中心になったり
バトルシーンのスピード感などが重視されて、原作の良さが減っている場合も多いのですが
彼のよさが損なわれておらず、むしろとても生かされています。
二巻である「きょうだいの絆と鬼殺隊編」は登場キャラクターが一気に多くなり
一巻ほどではありませんが、それでもとても丁寧に書かれています。
爆発的人気が出てからの出版なので緊急企画だったと思われますが
それでもここまで豊かに書かれているのは、著者の筆力の素晴らしさと思います。
児童向けの本でありますが、大人が読んでもいいですし
原作を読んだ方が読んでも楽しめる内容と思います。
楽しい時間でした。
原作23巻最後までみらい文庫版で読みたいです!

鬼滅の刃 ノベライズ ~炭治郎と禰豆子、運命のはじまり編~ (集英社みらい文庫)

原作:吾峠呼世晴
著者:松田朱夏
出版社:集英社みらい文庫
発売日:2020/6/26

鬼滅の刃 ノベライズ ~ きょうだいの絆と鬼殺隊編 ~ (集英社みらい文庫)

原作:吾峠呼世晴
著者:松田朱夏
出版社:集英社みらい文庫
発売日:2020/7/17



【本日のサムネイル】
鬼剣舞のイラスト
岩手県に伝わる怖い鬼の仮面を付けて踊る伝統芸能、鬼剣舞(おにけんばい)のイラストです。


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