【においって不思議!】アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語

ノンフィクション

【初回公開:2015/04/17 (Fri) 06:08】
こちらは旧ブログのアーカイブとなります。

私は年中鼻汁がでている。
アレルギー体質とも言われていたが近年鼻の中の管のちょっとした曲がりのせいだと判った。
そのせいかいまいち匂いに関しては鈍い。
でも普通の生活がおくれているのでまあいいかと思っていた。
嗅覚と味覚はつながっている。あらためてこの本で知った。
においがわからない、ということは味を感じることができないのだ。
「においがなかったら味蕾だけでは塩味、甘味、苦味、酸味だけしか感知できないのだ」
これはシェフになるために日々頑張っていた著者が交通事故にあい、気づいたら嗅覚が失われていたことからはじまる。
事故で顔に怪我をしていたわけではない。においを感じるセンサーが事故で傷ついたことによって消えてしまった。そして奇跡が起きる。
一般的には著者がにおいを取り戻してハッピーエンド!となりがちだがそうではない。
少しづつにおいを取り戻すもすべてが戻ってきたわけではなく、著者は悩む。
一気にすべてが戻ったのではなく、少しずつ、ひとつづつ戻る。ある日突然に。
悩みつつも新しい生活をはじめ、悩み、そして動く。
尊敬していた作家に悩みを打ち明けたのだ。
外国人らしい前向きな文章ながら、いま自分にやれることを捜し行動することに感心する。
わからないながらに調べ、本を読み、専門家を訪ねる。
ある日突然においが感じなくなった人、とあるにおいしか感じなくなった人、においが刻々と変化する人…。においにかんする症状を抱える人は私たちが気づいてないだけで多いことに驚く。
それが完治する人はあまりに少なく、著者はとてもまれな幸福な人といえよう。
わたしたちは目に見えない怪我や障がいが實はとても多いことをもっと知るべきである。

アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語
モリー バーンバウム (著), ニキ リンコ (翻訳)

登録情報

単行本: 338ページ
出版社: 勁草書房 (2013/9/20)
言語: 日本語
ISBN-10: 4326750510
ISBN-13: 978-4326750511
発売日: 2013/9/20
商品パッケージの寸法: 19 x 12.8 x 2.6 cm

アノスミア わたしが嗅覚を失ってからとり戻すまでの物語

内容(「BOOK」データベースより)

一流シェフを夢見て修行する彼女を、ある日、交通事故が襲った。
そして、傷が癒えはじめて気づいたことは…なんにもにおわない!
モリーの世界からは「におい」が消えていたのだ。
においのない世界の住人になって、
モリーは、自分の人生がいかに嗅覚によって彩られてきたか、少しずつ気づいていく。
食事や異性との関係、記憶とのつながり、
いろいろな場面に出現する「におい」という感覚がもたらす不思議をひもとく物語。

Amazonより

【本日のサムネイル】
臭覚異常のイラスト
嗅覚障害が起きてコーヒーの匂いが分からない女性のイラストです。

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