2003年日本テレビ系ドラマを脚本を文庫化したものです。
どんな内容なの?
「やっと空き室でました。人気のレトロ賃貸物件。ハピネス三茶(朝夕食事付き)」
HonyaClub より
東京・三軒茶屋の下宿を舞台に描かれる、
血のつながりのない女性4人のなにげない日常と、
3億円を横領して逃走している主人公の同僚の非日常。
彼女たちが語る、等身大の言葉が胸をうつ、
向田邦子賞受賞の伝説的ドラマ、遂に文庫化!
『すいか』は、
2003年7月12日から9月20日まで毎週土曜日21:00 – 21:54に、
日本テレビ系の「土曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマ。
主演は小林聡美。世のしがらみでガンジガラメになり、
にっちもさっちもいかなくなり行き詰まっている30代半ばの信用金庫職員が、
売れない漫画家、大学教授、大学生の大家など、
風変わりな人々が住む”賄い付き下宿”のハピネス三茶での出会いや出来事を通して、
本当の自分を発見し成長してゆくドラマ。舞台は世田谷区三軒茶屋。視聴率はあまりふるわなかったが、
Wikipediaより
主演の小林聡美をはじめ出演者の演技や脚本への評価は高く、
第41回ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、
第21回ATP賞テレビ記者賞、
第22回向田邦子賞(木皿泉)を受賞。
シナリオ集が2004年11月に日本テレビ放送網株式会社から刊行された。
同書は長らく絶版となっていたが、
2013年8月に河出文庫から『すいか1』『すいか2』として刊行される。
なお、この『2』には、「オマケ」として、基子たち主要登場人物の10年後が描かれている。
第1話 逃げる女煮つまる女
信用金庫に勤務している主人公基子が、
同僚で友人の馬場ちゃんが三億円持ち逃げした事件に衝撃を受けたり
下宿に住む各々の人物紹介エピソードの後に
自分もここに住もうとなんとなく決意。
第2話 涙をふいて恋が始まる
母親梅子が馬場ちゃんと基子のツーショット写真をマスコミに売却したことで
基子は家を出てハピネス三茶に住むことに。
第3話 百円玉で買った幸せ!?
子供の頃から100円玉貯金を続けている基子。
最終的に現在はポリ容器にまで100円玉を貯めている。
その100円玉を使うことにしたのだが…
第4話 私、面白い人間ですか
朝起きると信用金庫の制服がない。
クリーニングから受け取ったのは覚えているが、ないものはない。
その日結局会社をサボった基子に刑事が訪ねてくる。
第5話 父さん、私ダメ娘です
社内広報に「私の友人」というテーマで作文?を書くこととなった基子。
最初は同じ下宿の住民である絆に書いていいかと頼むも、エロ漫画家を書くのはどうかと
やはりおなじ下宿の住民である大学教授の夏子にも頼んでしまう。
それが絆にばれてしまう。
第6話 恋する幽霊秘密の再会
絆の元に、双子の姉の元婚約者がやってきた。
元婚約者は結婚することを許してもらいにきたのだ。
そもそも姉と彼は婚約破棄をしていたうえに
姉はもう亡くなっており四年が経過していた。
※ここから文庫本の場合「すいか2」の収録となります。
第7話 幸福を呼ぶオッパイ!?
基子が会社から帰ると、いつもは住民みんなでごはんなのだが
今日に限って全員留守という状況になっていた。
管理人であるゆかが作っておいてくれた親子丼をたべていると、
携帯電話に留守電が入っていたことにきづく。
それは馬場ちゃんからのものだった。
第8話 母がガンになっても…
「ガンかもしれない」という母親に付き添って病院に向かう基子。
病院で聞かされたのは「ガン」手術となった。
そんななか、絆に思いを寄せていた響一の就職が決まって
彼女に黙って札幌に行ってしまう。
第9話 決戦!さよなら母さん
絆が飼っていた猫の綱吉がいなくなってしまい、ビラを作り近所に貼る。
基子は母親の見舞いにいくがぞんざいな扱いをうけ疲れ切ってしまう。
夏子は親友のお葬式から帰ってくる。
各々なんだか疲れている。
最終話 彼女達が別れる理由
ある朝の朝食時、突然夏子が大学教授を辞めると言い出す。
基子の制服のポケットに馬場ちゃんからの手紙が入っている。
馬場ちゃんはその時喫茶店で刑事と出くわしていた。
オマケ
文庫本「2」では基子たち主要登場人物の10年後が描かれています。
何を書いてもネタバレなのでここは書かないでおきますね。
よんでみて。
SNSで「もう一度再放送してほしい」
「またみたい」と熱狂的に書かれていたので
いったいどんな内容なのか気になって読んでみました。
本書は脚本をそのまま書籍化したもので
役者名 セリフ
少しの説明で成り立っています。
なので慣れるまでちょっと読みにくく感じるかもしれません。
まかないつきの下宿には女性が四人住んでいます。
そこに出入りする間々田と響一。
そしてバー「泥舟」
最初は無関係にみえる同僚馬場ちゃんの三億円持ち逃げ事件。
ほぼ女性がメインのおはなしは、
実際は各々のちいさな日常の大切さと
理想の自分とどう向き合うかの連続でした。
登場人物全員がちょっと風変わりだけれども
どうしても憎めないと思ってしまうエピソードが満載で
ちょっと笑って元気がもらえる
そんな本でした。
【本日のサムネイル】
すいかのイラスト「丸々すいかとカットすいか」
まるまるのスイカ(西瓜)と、カットされたスイカのイラストです。
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