【死がふたりを分かつまで】100回泣くこと

文芸

【初回公開:2013/08/20 (Tue) 11:29】

100回泣くこと
中村 航 (著)

文庫: 208ページ
出版社: 小学館 (2007/11/6)
ISBN-10: 4094082190
ISBN-13: 978-4094082197
発売日: 2007/11/6

内容紹介
交際3年、求婚済み、歳の差なし
ここが世界の頂点だと思っていた
こんな生活がずっと続くんだと思っていた――。
精緻にしてキュート、清冽で伸びやか。
野間文芸新人賞作家が放つ、深い喪失を描いた物語。

(Amazonより

最近映画化されたそうですね。
「こういうのも読んだほうがいいよ」と薦められて読んでみました。
愛犬が危篤だというシーンから始まって
恋人へプロポーズ、という
なんだかこそばゆい感じですすんでいきます。
リア充ばくはつしろwww
しかし多分彼女と彼の性格なのでしょう。
思いのほか話が淡々とすすんでるなあという感じがしました。
これから人生の幸せに向かう最中の発覚。
なにもなければきっと二人は微笑んで
ちょっとバカやって
こぢんまりと、でも当たり前の日常があったはずで。
介護や、誰かを亡くしたことのある人なら必ず一度はおもうこと。
あのときちゃんとしてやれば
病院につれていけば
それは誰のせいでもなくて、世界にはどうしようもないことが実は蔓延していて
日々気づかなかっただけだと思い知る瞬間で。
なにもしてやれない
あれをしてやればよかった
後悔は尽きることはないけれど
それでも残った私たちは生きていくしかない。
昔大事なひとを亡くした時に思ったことを思い出しました。
彼が100回泣いた先になにを見るのかはわかりません。
残酷ですが、時間が癒すこと
思い出すことで癒されることもあると感じました。

(でもタイトルでこういう内容だろうなーと予想できちゃうあたり勿体ないよね!)

100回泣くこと

著者:中村 航
出版社: 小学館
発売日:2007/11/6

【2021/03/19 追記】
全体的に静かに過ぎていく物語ですが
案外人の生活とはそういうものかもしれないです。
ちいさな物語なので、さらーっと読めますが
自分の人生の中にもこういうものがあるかもしれないなと思いました。
あまり本を読まない人に読んでもらいたい一冊です。

【本日のサムネイル】
泣いている女性のイラスト
ハンカチを目に当てて泣く女性のイラストです。

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