死ぬのが怖いなら、死を調べてみればいいんじゃないの?
自分が、いつ、どこで、どのように死ぬのか考えたことはありますか。
死んだらどうなると思いますか。
今の日本で多い死因は何だと思いますか?
そんな実際に尋ねられたら「ウッ」とつまってしまう、死について
それを多角的にギュッと詰め込んだのがこの本です。
タイトルに
「カタログ」
とあるように
実に様々な方向から調べています。
・死の入り口→死について考えたらノイローゼになった
・死のカタチ→「コチラ」と「アチラ」はどうなってるの
・死のタイミング→各国の平均寿命
・死の場所→年間死亡者数、街、家での死亡者数とその原因
・死の理由→その死亡の理由、死因
・死の物語→著名人、有名人の人生
・死のしまい方→自分の死を前にした人がどのような態度をとるか
ふざけているわけでなく、本気なのだと感じたのが
巻末の参考文献。
びっしりと記載があります。
有名な本からマイナーな本まで。(データも多いですが)
日本でおなじみの「亡くなったら(天国、あるいは)地獄にいく」
ですが
古代の日本では「地底世界(黄泉の国)に行く」と信じられていました。
アイヌ民族は「現世とは変わらない「下界」へ行く」
こっちが昼なら向こうは夜、季節も真逆という世界だそうです。
地獄は教育的な面もありますが、
それ以外各国事例を見ていると案外「アチラ」の世界も楽しそうです。
死という恐怖を和らげるためでしょうか。
また本文は文字だけでなく
イラストも豊富に使われています。
むしろイラストの方が前面につかわれており
そのページやカテゴリー全体がデザインされているという印象です。
黄色と緑と白の三色のみつかわれているのもあって
死というテーマではありますが
軽い気持ちで読むことが出来ます。
これは著者ならではの強みではないでしょうか?
(イラストも著者が描いてます)
誰しも必ず平等にやってくる死について。
もっと考えてみませんか。
著者:寄藤文平
出版社:大和書房
発売日: 2016/12/10
【本日のサムネイル】
お通夜・お通夜の受付
お通夜やお葬式で受け付けをしている喪服を着た女性と、参列した男性のイラストです。
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