【料理ってなんだろう】味つけはせんでええんです

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文芸

どんな内容なの

「なにもしない」料理が、
地球と私とあなたを救う。

AIの発達、環境危機、経済至上主義…
基準なき時代をどう生きるか?
人間とは、自由とは、幸せとは。

「料理」を入り口に考察した壮大な著!

土井節炸裂、一生ものの雑文集。

『ちゃぶ台』の名物連載、ついに書籍化。

レシピとは人の物語から生まれたお料理のメモ。
他人のレシピは他人の人生から生まれたもの。
でも本来、料理は自分の人生から生まれてくるものです。
それがあなたの料理です。
つたなくっても、自信がなくっても、私はいいと思います。
「味つけせんでええ」というのは、
それを大切にすることだと思っているのです。

一生懸命お料理すればそこにあなたがいるのです。
お料理するあなたが、あなたを守ってくれるのです。
――「まえがき」より

HonyaClub より

1 料理という人間らしさ

中学三年生から「AIと食の未来」というテーマでインタビューを受けたことから始まります。
芸術になりたかった料理、すべてロボットが作ってくれる未来、
料理は人間そのものと続きます

2 料理がひとを守ってくれる

「一汁三菜」の先にあるものはなにか?
幸せと働き方、喜び
昔ながらの「黙って食べる」の意味がかかれています。

3 偶然を味方にする―「地球と料理」考

この章は哲学的な方向で書かれています。
緊張と気のゆるみからおこる忘れ物について
数学や記憶について、
料理とは創造のはじまり

4 味つけはせんでええんです

料理や食べることは時代によって変化していきます。
ですが子どもが親から一番聞かれる「おいしい?」という質問は
昔から変わりはありません

5 料理する動物

食はコンテンツではなく文化である、
おいしいにこだわりすぎている昨今、
わたしたちの祖先はどのようにこの命をつないできたのか

6 パンドラの箱を開けるな!

著者と中島岳志氏とのオンラインイベント「ええかげんクッキング―」の
裏側について書かれています。

読んでみて

著者の土井善治晴先生は、NHKなどに出演されてる
大阪弁ながらもやさしい口調で話される料理人ということしか知りませんでした。
なので
どんな人なんだろう?
と本書を読んでみました。

料理研究家って、イメージだと常時料理について考えていたり
試作をつくってるのかな?
だったのですが、そんなことはありませんでした。
(当たり前といえばそうですが、そんなイメージないですか?)

「生活者のための総合雑誌 ちゃぶ台」誌に連載されていたエッセイなのですが
食だけでなく、実にさまざまなことを考えていらっしゃることがわかります。
芸術、AI、自然について、家族のこと、
最後には食についてになりますが
食べることは生きること、大切なことなんだと
その文章から伝わってきます。

土井先生といえば有名な「一汁一采」
ごはんとおかずと味噌汁各つずつでいいという提案ですが
そのことにも触れています。
ごはんを炊いて具だくさんの味噌汁を家族と食べる。
そういうあたりまえの幸せに気づかされる本です。


味つけはせんでええんです

著者:土井善晴
出版社:ミシマ社
発売日:2023年10月20日


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【本日のサムネイル】
料理の「味付け」のイラスト
醤油や塩コショウで味付けをしている、
料理の工程の一つ「味付け」を表したイラストです。

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