【老いるとは?】極楽まくらおとし図

文芸

【初回公開:2014/01/14 (Tue) 14:46】

極楽まくらおとし図 [単行本]
深沢 七郎 (著)

単行本: 308ページ
出版社: 集英社 (1985/10)
ISBN-10: 4087725448
ISBN-13: 978-4087725445
発売日: 1985/10
商品パッケージの寸法: 20.4 x 14.2 x 2.8 cm

商品の説明
寝たきりの本家のジイさん、リョーさんが、“まくらおとし”で死にたい、とワシを呼んだ……。 
現代に密かに伝えられる奇習を描く表題作他、
死と生が霊妙な握手をする最新短篇9編。
(Amazonより)
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多分ついっただと思うのだが、ぼんやりと眺めていたら「まくらおとし」という言葉が目にとまった。
なんだ?と検索してみたら、この本にたどり着いた。
極楽?まくらおとし?なんだそりゃ?
女性シンガーの曲に同名のものがあるらしい。
とりあえず曲はおいといて、本だ。ふうむ。
楢山節考の作者の本らしい。ふうむ。
いろいろ調べてみた結果、安楽死についての話としかわからない。
読むしかなさそうだと手にしてみた。
1985年初版。ふるい。
なのに文章は古さを感じさせないな、とありきたりなことを思う。
確かこの後数年で亡くなったと読んだ(気がする)
主人公は70歳代のご隠居で、妻と二人暮らし。
養老院に入れば金はかからん。
このまま本家が落ちぶれるのはイヤだとか
おお、時代だなと思う。
(福祉サービスが徐々に出はじめの頃のはず)
(文面にも年金サービスが始まったばかりというのがうかがえる頃である)
結局、安楽死とははっきり書かれてはいない。
多分アレはそういうことなんだとは思うのだが
ラスト一ページの緊迫感と、
終わってまぶたをなでるシーンの差がものすごい。
ある意味、理想というか。
超高齢化社会で老々介護と騒がれている今
家族による安楽死というものはしあわせなことなのかもしれない。
家族にしたら「たまったもんじゃない!」と怒られそうではあるが。



極楽まくらおとし図

著者:深沢七郎
出版社:集英社
発売日:1985/10/1


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