【初回公開:2012/11/29 (Thu) 15:33】
解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯
ウェンディ・ムーア
矢野真千子
河出書房新社
単行本: 382ページ
出版社: 河出書房新社 (2007/04)
ISBN-10: 4309204767
ISBN-13: 978-4309204765
発売日: 2007/04
商品の寸法: 19 x 13.8 x 3 cm
内容紹介
奇人まみれの英国でも、群を抜いた奇人! ーー
『ドリトル先生』や 『ジキル博士とハイド氏』のモデルとも言われる18世紀の「近代外科
医学の父」ジョン・ハンター。彼の知られざる生涯を初めて描いた驚嘆の伝記。
膨大な標本、世界初の自然史博物館、有名人の手術、ダーウィンより70年も前に
見抜いた進化論……。解説は山形浩生氏ーー「このジョン・ハンターはまぎれ
もなく、イギリスの誇る畸人の伝統を脈々とうけつぐ人物であり、その影響は医
学の世界をはるかに凌駕している……かれの畸人ぶりは群をぬいており、それ
が証拠にかれは当時、そしてその後の小説などに多くのモデルを提供している。
本書を抜群におもしろくしているのは、そうしたかれの畸人的なエピソード群の
ためであり、そしてそれが現代のぼくたちにつきつける問いかけのためだ」。
内容(「BOOK」データベースより)
膨大な標本、世界初の自然史博物館、有名人の手術、ダーウィンよりも70年も前に見抜いた進化論…。
「このジョン・ハンターはまぎれもなく、イギリスの誇る奇人の伝統を脈々とうけつぐ人物であり、
その影響は医学の世界をはるかに凌駕している。
かれの奇人ぶりは群をぬいており、それが証拠にかれは当時、
そしてその後の小説などに多くのモデルを提供している。
本書を抜群におもしろくしているのは、そうしたかれの奇人的なエピソード群のためであり、
そしてそれが現代のぼくたちにつきつける問いかけのためだ。」
近代外科医学の父にして驚くべき奇人中の奇人伝。
奇人まみれの英国でも群を抜いた奇人!
『ドリトル先生』や『ジキル博士とハイド氏』のモデルとも言われる
18世紀に生きた「近代外科医学の父」を初めて描く驚嘆の伝記。
(Amazonより
ロンドンオリンピック期間中に
18世紀のロンドンが舞台のこの本を読めた幸せよ。
(読んでいた当時のメモより)
とても変な人だと
某書評サイトを見て思ったのですが
全くそんなことはなく。
純粋に「なぜ?」に向かった人だったと思います。
当時の医療行為は全く効果のないものばかりで
お金さえもらえればそれでいいといった時。
ありとあらゆる生物
ヒトまでも解剖してそのしくみと
病気を知ろうとしたことももちろん素晴らしいですが。
当時20歳まで役に立つこともなく生きて
それ以降は解剖を中心に生きるということ。
全く同僚から理解されず
一番の的は身内だった彼が
本当にホッとした時はその解剖したコレクションに囲まれた時だったと感じました。
イギリスでドラマ制作の予定もあるそうで
その際は是非とも見たいものです。
とても分厚い本ですが
最後まで飽きずに楽しめました。
孤独でも打ち込めるものがある幸せに生きた人かもしれません。
真夏の大通り公園の木陰
ビアガーデンでビールを飲みながらこれを読めたのは今年の夏の思い出です。
しあわせでした!
著者:ウェンディ・ムーア 訳者:矢野真千子
出版社:河出書房新社
【2021/02/03 追記】
自分の中でランキング上位の本書はとにかく分厚いです。
分厚いですがそれも苦にならないレベルで面白いです。
事実は小説より奇なりとはよくいったものです。
彼は純粋な人だったのだろうなと思いますが、純粋ゆえの行動と才能だったのでしょう。
巨人病の方が亡くなったら解剖したいとつけまわったり
(非合法で入手)
当時世界各国探検していた船長らに珍しい動物を持ってくるように頼み、
それらを解剖しまくっただけでなく、
自宅にあらゆる動物を飼育したり、
解剖を始めたばかりのころから解剖するために墓泥棒にお金を払って遺体を購入したり
今だったらモラル的にNGなエピソードも多いですが、
当時の文化も感じられて素晴らしい本だと思います。
【本日のサムネイル】
宇宙人の解剖のイラスト
宇宙人の生態をしるために解剖(外科手術)をしている科学者(医者)のイラストです。
コメント