【知ってほしい】「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~

(本ページにはプロモーションが含まれています)

 

ノンフィクション

宗教二世についてのコミックエッセイです。

どんな内容なの?

宗教2世。親が宗教を信仰している家の子供。
宗教ありきで育てられ、世間とはずいぶん違う生活を送っています。

参加してはいけない学校行事があったり。
薬を使わせてもらえなかったり。
人を好きになってはいけなかったり。
休日は宗教活動のための日だったり。

もちろんそこに幸せを見出す人たちもいるけれど、
中には成長するにつれて苦しさを感じる子供達がいることを、
知ってほしい。

著者含む、7人の宗教2世たちが育ってきた家での出来事をマンガ化した作品が、
加筆修正を加え、単行本化。

HonyaClub より

第1話

主人公の男性は生まれたときからきょうだいと一緒に
母親の信仰する宗教の活動に連れ出されていた。
少しでも教えから異なることは禁止され時には鞭打ちまでされていた。
みんなと同じように学校生活がしたいという気持ちはあったものの、
中学2年に正式な信者となった。
だが15歳のとき、母親に本当の気持ちを吐露する。

第2話

なかなか子どもが授からなかった母親が宗教に入信した後子どもが授かったことで
主人公の一家は家族全員が入信していた。
高校に入学したころから
良いことが起きたら宗教のおかげ
悪いことがおきたら霊や前世のおかげと
母親が都合よく言ってることに気が付く。
それから数年後父親が自殺してしまった。

第3話

成長ともに教えに疑問を感じていた主人公は、就職して知り合った男性に
自分の気持ちや疑問を吐露する。
両親や家族が信仰していた宗教は神様が選んだ異性と結婚することと決まっており
知らない男性と主人公が付き合っていたことを知った両親は
人が変わったように激怒し、会社周辺で待ち伏せされ、怒声を浴びせられるようになる。

第4話

母親はプロテスタントの一派、父親は無神論者の子どもである主人公。
幼少期は楽しいこともあったものの、年齢とともに
その教えが男尊女卑ではないか?と疑問を感じるように。
母親と教えに反発しながらも、
一人暮らし先の近くにあった協会のコミュニティに安心を感じる。

第5話

シングルマザーの母親と住む主人公は
優秀な信者として有名大学に行くように周囲からプレッシャーをかけられる。
有名大学ではないものの、大学に進学した主人公は上京したことで様々な人と出会う。
自分たちは選ばれた人間といわれてきたのに普通だった
信者じゃなくてもいい人がいっぱいいる
彼女はショックを受けてしまう。

第6話

成長と共に何が宗教の教えで、母親の考えで、自分の考えかわからなくなってきていた主人公。
当時付き合っていた男性にその宗教活動について罵倒されたことでモヤモヤが増していく。
信じ切ってないまま宗教活動をしていくことに、彼女は精神が削られていく。
ある日父親に相談したところ思わぬ言葉が。

第7話

幼少期母親が熱心に宗教活動をしていたのをみていた主人公。
父親は無宗教で、彼女はなぜ父親が宗教に入信しないのかが疑問だった。
母親はその宗教でのグループではリーダーのような存在だった。
そんな母親がどんどん疲弊していくのを感じるようになっていった。

読んでみて

ウエブサイトで5話まで連載をされていましたが、ある宗教団体から抗議を受け
全話公開中止になってしまったというこのお話は
文芸春秋のおかげで出版となりました。

親が信仰していたことに対し、成長と共にみなさんが疑問を感じ
そこから抜け出したいとなった時、親が激昂することがほとんどでした。
たった7例でこれなので、実際はどうにもならずに
しぶしぶ信仰を続けている人もいるのだろうなと感じました。
子どもは一人の人間であって、信仰も自由であってもよい。
当たり前のようなこのことに苦しむ人が
少しでも減ってほしいです。
まず、このように苦しんでいる宗教2世の人たちが
自分の近くにもいるということを知ることから
はじめてみるのが大切だと思います。



「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~

著者:菊池真理子
出版社:文藝春秋
発売日:2022年10月6日

【本日のサムネイル】
宗教の二世のイラスト
独特な新興宗教(カルト宗教)を信じる夫婦から生まれた子供が、
複雑な表情で家族と向き合っているイラストです。

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