物心がつくまえからキリンが大好きだった著者が
18歳でキリンの研究者になることを決意
キリンの8番目の首の骨を発見
博士号を取得するまでの9年間の物語です。
どんな内容なの
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【あらすじ】
長い首を器用に操るキリンの不思議に、解剖学で迫る!
「キリンの首の骨や筋肉ってどうなっているの?」
「他の動物との違いや共通点は?」
「そもそも、解剖ってどうやるの?」
「何のために研究を続けるの?」etc.
10年で約30頭のキリンを解剖してきた研究者による、
出会い、学び、発見の物語。
HonyaClub より
※解剖記とありますが
生々しい表現はありませんのでご安心くださいね
第1章 キリン解剖講座
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キリンの解剖は動物園からの訃報ではじまります。
解剖の期間は平均一週間。
身長の高いキリンを保管するのは難しいので
この一週間が勝負です。
どんな手順、道具で解剖するのでしょうか。
第2章 キリン研究者への道
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18歳、東京大学に入学した著者は、これからの職業を考えた時
ずっと好きだったキリンの研究をしたい!と志します。
とはいえどうしたら?
天下の東大なのだからきっと教えてくれる先生がいるに違いない。
著者は様々なセミナー、シンポジウムに出席をします。
第3章 キリンの「解剖」
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ニーナ、シロというキリンは著者にとって大事なキリンです。
ニーナは初めて解剖した、
シロはニーナでの挫折を乗り越えさせてくれたキリンです。
解剖をはじめてその皮をはいだ後、出てくるのは一体何でしょうか?
教科書で学んだこととは全く違う世界がありました。
第4章 キリンの「何」を研究するか?
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ゼミの先生との歓談中にふと感じたことを言ってみたら
その日の夜にメールと共に論文のPDFが送られてきました。
その英語の論文は当時の著者には難しいもので、ざっくりとしか理解できませんでした。
でもそこから、今後の研究テーマが固まっていったのです。
第5章 第一胸椎を動かす筋肉を探して
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自分が考えた仮説を証明するためには
首の根元から切断されていないキリンの遺体が必要では?
そう考えた著者は先生に相談し
遺体が入手できた際に運送業者や動物園さんにお願いすることに。
それと同時に、各研究機関や動物園関係者さんと会うときに
自分がやってきたゼミのプレゼン資料を持っていくようになりました。
実は動物の遺体は
いつも必ず著者らの研究機関に献体されるわけではないのです。
第6章 胸椎なのに動くのか?
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「第一胸椎は動くのか?」と必死に解剖時に調べる著者ですが
大人のキリンの遺体では重すぎて実際動かすことはできません。
赤ちゃんキリンならどうだろう?
国立科学博物館に赤ちゃんキリンの遺体が冷凍保存されていることを
知っていたので連絡をとることにしました。
第7章 キリンの8番目の「首の骨」
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オカピの解剖をして気づいたことを踏まえて
著者は再度第一頸椎を動かす仕組みを振り返ります。
そして自分の仮説が正しいと確証を得ます。
そんな時、「完璧な遺体」と対面します。
巨大な長い体躯のキリンは運ぶのが困難なため、
いくつかのパーツに分けられてしまいます。
ですがその遺体は傷ひとつない亡くなった時のままの状態だったのです。
第8章 キリンから広がる世界
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無事論文が世の中に出て、博士号を取得しました。
その論文が賞もいただけました。
そんな嬉しいなかで鳴った電話が
「キリンが亡くなりました」
読んでみて
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とにかく熱量がすごい本です。
「キリンの研究がしたい」とゼミの申し込みをした時
そのゼミが解剖を主体としたものだったことに躊躇もせずに飛び込む。
はじめてのキリンの解剖で上手くできなかったこと、
そこに命をみること。
「キリンが好きが高じて解剖してます」
こういう好きもありなんだなあとびっくりしつつ
とにかく文章が読みやすいうえに、
解剖といえば血みどろなイメージがありますが、そこにも細やかな配慮がされています。
動物が亡くなった時、私たちはよく「かわいそう」とおもいがちですが
その遺体を解剖することで、次につなげる。
キリンの身体を知ることはキリンのこれからのためにもなることです。
どうかキリンがいなくなりませんように。
著者:郡司芽久
出版社:ナツメ社
発売日: 2019/7/8
★作中にもでてきました川田先生の著者です。
こちらは標本の本ですが、とても楽しい本です!
【本日のサムネイル】
キリンのマーク(動物のマーク)
キリンの顔のイラストが描かれたマークです。
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