こういう本が出版される時代になったのか…!!と思って手に取りました。
第一章 子どものいない女性にある心のくぼみ
第二章 子どものいない女性の多様な歩き方
第三章 子どものいない人生を受け入れるプロセス
第四章 子どものいない人への社会の遷移
第五章 子どものいない人生を豊かにする9つの考え方
目次を書き出してみたのですが、目次からしてしんどいな…??
そんなに「子どものいない」を連呼する必要があるの??と思いつつ読みました。
第一章 子どものいない女性にある心のくぼみ
・病気で子どもが産めない身体になってしまった著者が、子どものいない女性を応援する「マダネ・プロジェクト」を立ち上げる。
・現在40以上のかたの多くは結婚して子どもがいる家庭が当たり前と思っているが、なんとかなるという思考もあり気づいたら「タイミングを逃してしまった」人が多い。
・結婚して子供がいるのが当たり前な昭和生まれ世代はそのジレンマと闘いながらいきている。
・少子化が加速したことでシングルや子どものいない夫婦はわがまま、自分勝手といわれることも。
・また2012年に卵子が老化するということが認知されるようになると、「もっと早く知りたかった」と悔やむ声が多く聞かれるように。
・子どもをあきらめてからもいないことに気持ちが揺らぐことが多く、「未産うつ」「未産クライシス」となってしまう人も多い。
・子どもがいないことのきもちを誰にも話すことができない、また身近に子どもがいない世帯がおらずロールモデルがいない。
マダネ・プロジェクトで実施されたアンケート調査より、子どもがいない女性の実態が鮮明に書かれています。
第二章 子どものいない女性の多様な歩き方
・子どもをほしかったのに持てなかった女性は30代よりも40、50代が引きずってる時間が長い傾向に。
・子どもを望む気持ちをグラデーションで示してもらうと、最初から100のままではなくその年代や環境の変化でほしくなる気持ちが強くなるなど。
・不妊治療をしたが授からなかった断念型、
なんらかの理由で子どもはもたないと決めている選択型、
時期は今ではないと先送りにしてきた見逃し型、
育てる自信がない、経済的に不安など不安要素から断念した不安型
女性特有の病気など病気や体のことが原因の覚悟型、など様々
・「子どもがいないと楽でいいよね」などと周囲のアンコンシャスバイアスも多い
・子どもを望まなかった人はほしいと思えないことに悩んでいる
第三章 子どものいない人生を受け入れるプロセス
・メソメソ期→ウツウツ期→チクチク期→ザラザラ期→サラサラ期と受け入れるまで工程がある
・会合で話した後で、子どもを持てなかったかなしみがぶり返すこともある
第四章 子どものいない人への社会の遷移
・子どもがいない生き方にスポットが当たり始める(前著を書いたことでマスコミに取り上げられるようになる)
・各企業が不妊治療の支援を始めたり、子育てだけでなく親の介護、自身の闘病など個々の事情に合わせた働き方を容認する企業が増えてきた
・特別養子縁組、養育里親制度について
・子どものいる女性はいない女性をどう思ってるのかアンケートしてみた
第五章 子どものいない人生を豊かにする9つの考え方
1子どものいない人生をリスタートする
2人づきあいには心の境界線を引く
3子どもの有無で幸せの格差はない
4つらい体験が人を成長させるPTG理論
5パーソナライズな価値観を持つ
6幸せホルモンを増やして心穏やかに
7次世代につなげるジェネラティビティ
8話すことは「自分の気持ちを放す」こと
9子どものいない女性のあらたな未来へ
読んでみておもったこと
子どもがいない、いらない選択問題で40代になって正直ほっとしてます。
配偶者はどう思ってるかは、子どもについてほぼ話し合っていないのでわかりません。
ただ地元では23歳の時点で子どもが3人いるのが当たり前、多い場合同い年で6人の子どもを育ててる方もいます。
この年齢になるまで自分の、相手の親に「不妊治療してみたら」とはっきりではなくほのめかされたことが何度もあります。
実に興味深いのは子どもについては必ず女性にしか言わないんですよね、なぜか。
友人らにも「子どもをもって一人前」「子どもを産まないのはおかしい」と言われ続けられたので
あいまいに笑っていた時期もあります。
ただ姉だけは違って、姪が「どうして私ちゃんに子どもがいないの?」と聞いたとき
「子どもがいない夫婦も実はいっぱいいるんだよ」と教えていました。
なので姪は「子どもがいないという選択肢」をもって成人しています。
彼女がどう選択するかは彼女の問題です。
この本のなかでプロジェクト内で子どもがいる、いない女性にそれぞれアンケート調査を行っていますが、いない女性の赤裸々さに比べて、いる女性は本音で答えていないのでは?と思いました。
子どもがいなく特に田舎に親がいたり友人がいる場合、こんなもんじゃないんだけどな、が正直なところです。
子どもがいない生き方はある意味やっと認知されたものだと思います。
昔から一定数同じ方々はいらっしゃったはずなのに不思議なことです。
様々な生き方があってもいい、ということを行政ではなく学生や子供に知ってもらうのもいいのではないでしょうか
タイトル:誰も教えてくれなかった子どものいない女性の生き方
著者:くどうみやこ
出版社:主婦の友社
これ、主婦の友社で出してるの最高すぎじゃない?
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