作家、山本文緒さんが
なくなるまで綴っていた闘病日記です。
どんな内容なの?

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。
HonyaClub より
急逝した作家の闘病記。
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。
思いがけない大波にさらわれ、
夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、
ある日突然にがんと診断され、
コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。
58歳で余命宣告を受け、
それでも書くことを手放さなかった作家が、
最期まで綴っていた日記。

第1章 5月24日~6月21日
第2章 6月28日~8月26日
第3章 9月2日~9月21日
第4章 9月27日~
2021年5月から9月までの期間の闘病日記を
4章にわたって記載されています。
読んでみて

作家の山本文緒さんは2021年10月13日にすい臓がんで亡くなりました。
亡くなる9日前まで書いていた闘病日記がこの本となります。
すい臓がんはほぼ自覚症状がなく、進行してから発見されることがおおい病です。
抗がん剤治療を試みるも、その副作用のひどさに
緩和ケアに進むことにした著者。
その闘病記は、作家という職業ということをおいても
かなり細かい心と身体の変化がかかれています。
コロナ禍ということもあり自宅で夫とふたり
末期がんとはいえ、仕事をしたり、ごく普通の生活で
苦しむ闘病記をイメージされてる方には物足りないかもしれません。
読んでいて、完治するのでは?と思ってしまうほどのおだやかな生活ですが
ゆっくりと体力は落ちていき、
それにあわせて生活も徐々に変わっていきます。
余命があることで、じっくり家族と向き合い
今後も含めて話し合う
かなしいことではあるかもしれませんが
本人も残された家族も
前向きな時間ととらえることが出来るのではないでしょうか。
この本がものすごいのは
ひとりのがん患者がどのような経過をたどって死に至るかが
本人の言葉で書かれていることです。
ふつうここまで記録を残したいと思う人はなかなかいないと思います。
それでも著者は綴っていきました。
その言葉はどこまでも穏やかです。
【本日のサムネイル】
無人島のイラスト
海に浮かぶ誰も住んでいない小さな島のイラストです。
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