痛い在宅医

ノンフィクション

あなたはどこで死にたいですか?
よくいう「畳の上で死にたい」とは広い意味で
「慣れ親しんだ自宅で死にたい」ということだと思います。
ですが現在自宅で亡くなるということはとても大変です。
たいていの人は病気に罹患、入院そのまま亡くなるという流れかと思います。
著者は終末期の患者さんを見てくれるお医者様です。
著作は多数あり、そのほとんどが
「最後は自宅で眠るように「平穏死」できますよ」というものだそうです。
それらを読み、実父もそうしてあげたいと行動した女性がいます。
これはその女性と実父について書かれたものです。

父親が末期がんと判った女性は、著者の「信者」だったこともあり
「平穏死」させてあげたいと望むようになります。
入院先からの退院、在宅医との対話、そして父親の死。
しかし、それは彼女と父親が思ったようになりませんでした。

福祉従事者や医療従事者だったら常時行ってるカンファレンスまできっちり書かれています。
どこか芝居じみているのは著作物にしてるからとは思いますが
こんなにはっきり詳細まで書かれているのは珍しいと思います。

この女性は父親の終末期に携わった医師、医療従事者、福祉従事者だけでなく
著者にも怒りをぶつけています。
「在宅でこんなに苦しむなんて書いてなかった!」
女性の思いや、在宅医の心構えやケアなど、自分の驕りも含めて
この本を書いてます。

誰も悪い人はいませんでした。
どの人も故人が安らかに迎えるようにしていました。
ですがその立場の違いによる常識によっての認識不足で
今回の件は起きてしまいました。
いくつかある原因の一つはコミュニケーション不足だと思いました。
「在宅医はこうだから」
「きっと入院先で話をしてるであろう」
「まだ大丈夫でしょう」
ちょっとしたコミュニケーション不足で、女性が医師が看護婦が
ちょっとの思い込み、認識不足でボタンの掛け違えのようなことがおきています。
たらればが通用しない世界とはわかっていますが
もっと自分の気持ち、希望を伝えていたら
少しはかわったのかもしれません。
これは他人事ではなく、誰しもがおこりえることだと思いました。
医師はわかってくれない、ではなく
自分の気持ち希望ははっきり伝える。
それだけで満足いく医療がうけれるようになる可能性が高くなるのだと
感じました。
思い込まず信じすぎず自分で考えることも大事です。
忘れがちですが、一番大切なのは「介護されている方の気持ち」です。

タイトル:痛い在宅医
著者:長尾和宏
出版社:ブックマン社
発売日:2017/12/21

痛い在宅医

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女性の医師(看護師・介護士)が、お年寄りの住宅へ訪問して
診療や介護をしているイラストです。

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