【初回公開：2013/08/05 (Mon) 11:59】
サイコパス 秘められた能力
ケヴィン・ダットン (著), 小林 由香利 (翻訳)
単行本: 352ページ
出版社: NHK出版 (2013/4/23)
ISBN-10: 4140816023
ISBN-13: 978-4140816028
発売日： 2013/4/23
商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.4 x 3.8 cm
内容紹介
エゴイストだが魅力的――
あなたの知り合いにもいませんか?
定員オーバーの救命ボートが嵐の海を漂っている。
このままでは全滅するしかない。
そこで乗組員は乗客のうち10名を海に投げ捨て、残りの命を救った。
さて、この乗組員は罪に問われるべきか?
目的のためにやるべきことをやり、社会の第一線で活躍するサイコパスは少なくない。
その光と影、両方の特質を初めて解き明かした画期的な心理学書。
内容（「BOOK」データベースより）
思いやりがなく、自己中心的で、
破滅的だが、一方で自信にあふれ、カリスマ性があり、
冷静に目的を達成する有能なサイコパスがいる。
「光」と「影」両方の性質を解き明かし、典型的なサイコパス観をくつがえす社会心理学のニューウェーブ。
大統領も、CEOも、凄腕スパイも、じつはサイコパスだった!?
「犯罪者」と「成功者」、その分かれ目はどこにあるのか。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ダットン,ケヴィン
1967年、ロンドン生まれ。心理学者。
ケンブリッジ大学セント・エドマンズ・カレッジのファラデー科学・宗教研究所を経て、
オックスフォード大学実験心理学部教授。
英国王立医学協会およびサイコパシー研究学会会員。
さまざまな「社会的影響」の研究における第一人者
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
（Amazonより
たぶんこの本の一番のいいグッドな書評は、最後のページにある訳者あとがきだとしみじみ思いました。
なので書店でみかけたらそのページを見てください。
おわり。
ってわけにはいきませんので自分なりに書いてみます。
サイコパス。
このイメージはアニメだったり漫画だったりなものを抱いてる人も少なくないと思います。
（同名の作品も多いですよね）
私も、どんな猟奇的な本なんだろうわっくわく！と開きました。
私たちがイメージしてるそれは一部であって、サイコパスはいくつか種類があること。
また彼らは普通に生活しているひとであります。
犯罪者だけでなく、普通のひと（といっていいのかな？）にもいるのです。
「優秀な外科医が５人の患者を担当している。
患者はそれぞれに異なる臓器を必要としており、それがないと死んでしまう。
残念ながら今のところ移植できる臓器はない。
そこに偶然若い旅行者が検査に訪れた。
検査するうちに青年の臓器が死にかけている患者５人全員に適合することがわかった。
しかも彼は身寄りがないらしい。仮に彼がいなくなっても外科医を疑うものはいないだろう。
外科医は５人を救うために彼を殺していいだろうか？」
（８２ページより抜粋）
どうしますか？殺しますか？
一瞬躊躇、しませんか？
サイコパスと呼ばれる人たちは、躊躇を全くしないのです。
「利己主義ってやつだ、大切なのは考えすぎないこと」
この本はサイコパス（と呼ばれる人、犯罪者含む）とはなにかを本人たちにテストし
インタビューして追求しています。
彼らがものを決める、なにかを判断する時
その脳内で何が起きてるのかまで徹底的に追求し、
尚且つ薬を自ら用いてその疑似体験まで行っています。
ふと本から顔をあげて思ったのは
自分の身の回りに彼らの仲間はいないだろうか？ということ。
どうやら私自身は彼らの仲間ではなく
その標的にされやすいタイプのような気がしてなりません。
余談ではありますが最近思うのは
本にすべてが書いてあるわけじゃない。
大切なのは読んだあと、どう考えるかなんじゃないかということ。
この本もそうですが
最近の本には答えがすべて書いてあるわけではありません。
自分なりに考えてみる。
これも読書の醍醐味ではないでしょうか。
【2021/03/12 追記】
この本は従来のサイコパス本とは異なっています。
今までのサイコパス像をぶっ壊すような
実は私たちが知らなかったこんなタイプの人がサイコパスなの？
と新たな視方をさせてくれます。
無意識レベルですらすらと嘘やごまかしをしてる人が周囲にいませんか
そんな人もサイコパスかもしれません。
そのサイコパス特有の性格や能力が正しいことに使われていればいいのです。
残念なことに悪いことに使ってる方もいるのも事実です。
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