水中考古学に魅せられた著者が
その研究で有名なアメリカの大学へ留学し
今の水中高校学者として活躍するまでのエッセイです。
そもそも「水中考古学」ってなあに?
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海洋考古学(かいようこうこがく)は、
Wikipediaより
考古学の一分野である。
国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の
水中文化遺産保護条約が定義する水中文化遺産(すいちゅうぶんかいさん)を
研究対象とする学問である。
一般には、水中考古学(すいちゅうこうこがく、)と呼ばれている。
近年では、水中文化遺産研究という表現が使用される場合もある。
どんな内容なの?
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英語力ゼロなのに単身渡米、
ハンバーガーすら注文できず心が折れた青年が、
10年かけて憧れの水中考古学者に。
その発掘現場は驚きと発見の連続だった!
イタリアに行けば、指先さえも見えない視界不良のドブ川で超レア古代船を掘り出し、
ギリシャの離島で命を危険にさらし水深60mで沈没船の記録作業、
コスタリカでは地元で「海賊船」と噂される船の正体を推理…
そして判明した正体とは!?
最新技術を武器に、世界の海でフィールドワーク中!第1章 人類は農耕民となる前から船乗りだった
第2章 発掘現場には恋とカオスがつきものだ
第3章 TOEFL「読解1点」でも学者への道は拓ける
第4章 エーゲ海から「臭いお宝」を引き上げる
第5章 そこに船がある限り、学者はドブ川にも潜る
第6章 沈没船探偵、カリブ海に眠る船の正体を推理する
第7章 バハマのリゾートでコロンブスの影を探せ
第8章 ミクロネシアの浅瀬でゼロ戦に出会う[日販商品データベースより]
HonyaClub より
恋人や家族が戯れる海の底で沈没船を発掘せよ!
気鋭の学者の初エッセイ。
英語力ゼロなのに単身渡米、
ハンバーガーすら注文できず心が折れた青年が、
10年かけて憧れの水中考古学者に。
その日常は驚きと発見の連続だった!
指先さえ見えない視界不良のドブ川でレア古代船を掘り出し、
カリブ海で正体不明の海賊船を追い、
エーゲ海で命を危険にさらす。
まだ見ぬ船を追うエキサイティングな発掘記。
キーワード:フォトグラメトリについて
この本の3章には
著者の半生がコンパクトにまとめられています。
かなり有望な野球選手だったこと。
高校二年に怪我をしたことで成績が伸び悩んでしまったこと。
大学の卒業論文のテーマ探しのために訪問した大学の図書館にて
水中考古学を知って、やってみたいと留学したこと。
著者の人生を劇的に変えたのが
「フォトグラメトリ」
という技術です。
「フォトグラメトリー(Photogrammetry)」とは、
デジタルハリウッドスクール より
被写体をさまざまなアングルから撮影し、
そのデジタル画像を解析、
統合して立体的な3DCGモデルを作成する手法です。
デジタルカメラを用いた3次元測定機に応用されています。
フォトグラメトリーは3Dスキャナのような特殊な機器が不要で、
通常の写真だけで生成できることが特徴です。
一般的には110枚程度の画像データが必要となり、
都市や建築物などの大きなものまで3Dモデルとしてデータにできます。
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余談ではありますが
LiDARセンサーが搭載されているスマートフォンを用いて3Dスキャンして
3Dモデルを生成することも出来ます。
このフォトグラメトリに出会ったこと
それを使いこなす技術を習得したことで
水中考古学者として進むこととなりました。
読んでみて
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テレビ番組「クレイジージャーニー」で著者を知り
どんな活動をされているのかもっと知りたいと本書を手に取りました。
船がよく沈没する場所は、実は港町の付近ということ
沈没しそこに砂や泥が堆積することで
その当時の積み荷などが綺麗な保存状態であること
見方ひとつでは、学術的な発掘であっても破壊行動ともいえること
通常の考古学や発掘だとイメージはしやすいですが
海や川、湖と水の中というのはこんなにも発掘しにくいとは
本書で初めて知りました。
そんな難しい発掘に
フォトグラメトリが使われているとは!
それまでは
「フォトグラ?知ってるけど使いにくいよね」
といわれていたこの技術が著者によって
今では調査になくてはならないものになっています。
沈んでる地形、その国の歴史、船の歴史、
ダイビングテクニック、発掘の方法など
実にさまざまな事柄を知っていなければなりません。
そんな世界に憧れだけで飛び込んだ著者が成長していく物語を
是非読んでみてくださいね。
著者:山舩晃太郎
出版社:新潮社
発売日: 2021/7/15
【本日のサムネイル】
水中カメラマンのイラスト
ダイビングスーツを着て、
ボンベを背負いながら水中の様子を撮影している、
水中カメラマンのイラストです。
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