職業としてのAV女優

ノンフィクション

【初回公開:2013/10/16 (Wed) 13:02】

職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)
中村 淳彦 (著)

新書: 237ページ
出版社: 幻冬舎 (2012/5/30)
ISBN-10: 4344982649
ISBN-13: 978-4344982642
発売日: 2012/5/30
商品パッケージの寸法: 17 x 10.8 x 1.4 cm

内容(「BOOK」データベースより)
業界の低迷で、100万円も珍しくなかった最盛期の日当は、
現在は3万円以下というケースもあるAV女優の仕事。
それでも自ら志願する女性は増える一方だ。
かつては、「早く足を洗いたい」女性が大半だったが、
現在は「長く続けたい」とみな願っている。
収入よりも、誰かに必要とされ、褒められることが生きがいになっているからだ。
カラダを売る仕事は、なぜ普通の女性が選択する普通の仕事になったのか?
長年、女優へのインタビューを続ける著者が収入、労働環境、意識の変化をレポート。
求人誌に載らない職業案内。

著者について
1972年東京都生まれ。
専修大学経済学部卒業後、フリーライターとなる。
企画AV女優たちの衝撃的な生と性を記録した
「名前のない女たち」シリーズは代表作となり、映画化もされる。
現在は、株式会社曙福祉プランニングを設立し、
高齢者デイサービスセンターを運営しながら、
ノンフィクション、ルポルタージュを執筆。
著書に『 名前のない女たち 企画AV女優20人の人生』
『アタシは生きる!! AV女優22人の人生』
『売春未満 新・名前のない女たち 素人女性編』(以上、宝島社)、
『暴走族、わが凶状半生』(コアマガジン)などがある。
Amazonより

まだ若かったころ、某団体に参加していて
その親睦会に行った時、年配の方にいわれました。
これからお金に困ったらフーゾクとかに行けばいい
女なんかそれしかないからな。
今聞いたらふんす!ですが
当時は呑気なOLだったので
そうですかーと笑って交わしていました。
そうか、おんなは最終的にカラダうればいいのかー。
呑気なりにそれはものすごく衝撃的なひとことでした。
いままで自分の身の回りにはホステスさんもいなかったのです。
(ちょっと違うとは思いますが当時ホステスさんも風俗と思ってました)
読んで第一声は
「あらまあ!」
身体なんか全然価値ないじゃん!ということ。
アダルトビデオに出るということがこんなにもハードル下がってるのかということに
まあ、こういう世の中だしなあと思わずにはいられない理由。
確かに一時間千円未満の労働よりも
AVの方が簡単に・・・という気持ちもわからなくはないですが。
いままでいろいろ職業だったりルポ系は読んできましたが
とても丁寧に詳細に書かれたものです。
正直書いて大丈夫なのかなあ?というものも多々。
女優のランク付けなどは、普通の女性はなかなか知ることのできないことなので
ただ驚くばかり。
こんなにもAV女優がピンからキリまでいて
そして全く楽なんかじゃない、演技を求められる世界。
経験を重ねれば重ねるほど価値が下がるということ
女優が企画に提案することができないこと
毎回ルポ系を読むたびに思うのが
「書いてくださってありがとうございます!」
絶対知りえなかった世界だけに、驚きと
消費されるだけの女優に少しの同情を感じずにはいられませんでした。
でも文字通り身体を張ってるわけで
誇りをもってもいいのかなと。
まあ身内バレが嫌なのはネットの世界と同じですよね。

職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)

著者:中村 淳彦
出版社:幻冬舎
発売日:2012/5/30

【2021/03/31 追記】
この本を読んでから10年近く経過しました。
成人向けの映像業界はかなり変化しています。
女性同士、男性同士、VRで閲覧するものなど
性欲の限りなさ、貪欲さはいつの時代も変わらないのでしょう。
またパパ活など、名称は変わりつつも相変わらず援助(金銭)目的のものも…
このようなジャンルはあまり読まなくなったものの
そういったもののレビューはちょくちょく閲覧しています。
女優に踏み込んだものはあまり少なく、この本は非常に珍しい内容と思います。
ただこういった本を読むことで
「おんなごころ」を理解できるとやや本気で思ってるおじさまたちが一定数いらっしゃることに
毎回苦笑してしまいます。
本に頼るよりも「ひとりの人間」として考えていただければいいのでは?と
思うのです。

【本日のサムネイル】
女優のイラスト
キラキラとした女優(役者)さんが、
映画やドラマを撮影しているスタッフ(カメラマン・音声さん)の前で
演技をしているイラストです。

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