【初回公開:2020/09/15 (Tue) 10:58】
芸人さんがTVの企画で事故物件の賃貸に住み、怪奇現象が起きるか検証したら
いろいろ写ってしまったので、
じゃあもっといろんな事故物件に住んでみよう!と実際行い
それらの体験をまとめたのが本書です。
といっても
著者が実際住んでみたのは五件。
あとは著者の体験や知人から聞いた体験のまとめでした。
読んでいて途中でそれに気づいて拍子抜けしましたが
考えてみたらそんなに頻繁に引っ越ししてたらお金もなくなってしまうし
現実的じゃなかったなと気持ちを切り替えて読んでました。
知人友人の体験は
「ここでこういうことがありました」というあるある話で
「なんでそこでそんなことが起きたの?」ということは解決されないまま。
著者の住んでいた事故物件についての体験は
「この物件で何が起きたか」が最初に語られているので
何が起きても「そのせいか」という安堵感が混じった妙な気持ちで読み進むという
なかなかない感情で読み進められました。
49例の中で個人的に「これは…」と思ったのは
事故物件二件目と長居の漫画喫茶。
漫画喫茶はかつてアルバイトをしていた漫画喫茶で同じアルバイトの女性が体験した話ですが
これ自分が体験したとしたら、
絶対夜カーテンは開けれないです。ぜったいムリ。
アルバイト辞めて正解です。
事故物件二件目は、本当に洒落にならない。
二つの意味で怖い。
「もしも」がなくて本当に良かった…
タイトル:事故物件怪談 恐い間取り
著者:松原タニシ
出版社:二見書房
【2020/11/12 追記】
昨日の更新が映画原作だったのでそのつながりでこちら。
前半はちゃんと自分が住んだ事故物件にまつわる話。
後半が知人に聞きました系の怪談。
時折どう聞いても創作系怪談ですよねえ…なのが混じってるあたりが残念。
そもそも「事故物件に住む」というのは探すのも大変ですが、賃貸契約をするわけで
その期間中住むつまりそんな多くの物件に住めるわけもない。
お金も時間もかかるし。なのでネタ切れになり知人に聞きました系はしかたないのかなと思いました。
それだけに自分で住んでいた物件の話の異質さが際立ってます。
確か上記に書いた二件目は、その物件で息子が母親を殺害していて和室の畳の下が赤い?
奥の部屋の間仕切り戸が気づくと開いている、お風呂の鏡がない、
トイレに入っていると外?廊下?に面したガラス戸が叩かれる、
郵便物があらされている…。
刑期を終えた息子が近くで再逮捕されていて、実家であったこの物件に戻ってきていた可能性があるという内容。
怪現象よりも人間の方が怖いのですが、よくよく考えなくても息子ができなかった、間仕切り戸が気づくと開いていたのは立て付けの問題だったのでしょうか?
一番気にしなくていいところかもしれませんが、いったん恐怖の芽がでると
どうでもいいような細事まで恐怖の対象に思えてきてしまうのはなぜなのでしょうね。
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