間借りでお鮨屋さんを経営するまさよさんと
そのまわりの人々のお話です。
どんな内容なの?
自分の店を持たず、
HonyaClub より
間借り営業を信条とする雅代さん。
いつものほほんとしていて、ニコニコ笑顔を絶やさない一見、
普通のおばちゃんだが、
鮨を握らせたら銀座の一流店も顔負けの腕前。
しかも、新鮮で貴重なネタを仕入れる人脈ももっている。
そんな雅代のところには、
間借り先の料理人や悩める若者から相談や困りごとが舞い込んでくる―。
鮨だけではなく、
相手の胃袋も心も握る雅代さんの魅力あふれるハートウォーミング鮨小説。
第一貫 バスクの誓い
今後の経営について夫婦喧嘩真っ最中のスペイン食堂に、
おばちゃんがやってきた。
営業をしてない時間帯に間借りしたいとのこと。
長引く夫婦喧嘩の最中に、妻は間借り鮨の手伝いを始めてしまった。
第二貫 能登栗の声
お菓子屋さんの二代目は一代目の娘さん。
彼女がお世話になっているバーに間借り鮨が。
なかなかうまくいかない社長業に彼女はバーのマスターについ
愚痴をこぼしてしまう。
そんな最中に、若手営業担当者がとある話を報告してきた。
とある会社との業務提携をしないかという。
第三貫 四方田食堂
焼き肉屋の経営に失敗し、地元に戻ってきた男。
馴染みの四方田食堂によるとそこには知らないおばちゃんと間借り鮨の文字が。
そこには姉の同級生だった先輩が座っていた。
そして男はその四方田食堂を手伝うことになったが、
その食堂は地上げにあっていたのだった。
読んでみて
どれも優しいおはなしです。
うまくいってないスペイン食堂をテコ入れしたい
二代目になってベテランパティシエとうまくいかず、自信がない
焼き肉屋の経営に失敗し自己破産してしまい、何をしてもうまくいかない
どの話も飲食店の経営者が悩んで奮闘する物語となっています。
雅代さんはそのひとたちに寄り添ってお寿司をにぎっているだけ。
間借りといってもその味は最高級で、なぜそんなにおいしい寿司が握れるのか。
雅代さんはいったい何者なのか?
読んだ後に絶対においしいお寿司たべたい!!という気持ちにもなりますよ。
著者:原 宏一
出版社:双葉社
発売日:2023年1月23日
【本日のサムネイル】
寿司職人のイラスト(女性)
お寿司を握る女性の寿司職人のイラストです。
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