もがいて、もがいて、古生物学者!! ーみんなが恐竜博士になれるわけじゃないからー

ノンフィクション

恐竜に憧れて、古生物学者になりご活躍されていらっしゃる著者の半生が書かれた本です。

フタバスズキリュウの研究をされた佐藤たまきさんの著作
こちらの著作の流れはほぼ同じです。
(恐竜を好きになったきっかけ、大学入学、留学、その後という流れです)
こちらの作品は、対象を学生にしているようで
大きな文字とイラストがふんだんに使われています。

第0章 古生物学者になりました。
第一章 きょうりゅうはかせになりたい
第二章 恐竜にみちびかれて
第三章 古生物学者になるには(進路アドバイス)
第四章 いざ研究入門
第五章 恐竜は憧れのままで
第六章 片道切符で、アメリカの大学院を目指す
第七章 ジェイコブス研究室へようこそ
第八章 研究、はじまる
第九章 ヒトはなぜ化石を研究するのか
第十章 その化石、私に研究させてください
第十一章 自分のモノサシ、進化のモノサシ
最期に あの頃の未来にいて

(目次より)

サブタイトルはいらなかったのでは?
と最初見た時から思っていました。
「古生物学者になりたくなかった?なれなかったの?」
と不穏な感じがもやもや。
「全員が全員なれる仕事じゃないけどさー!」
(著者は古生物学者としてご活躍されていますのでご安心ください)

先ほど書きました佐藤たまきさんの著作と比べると
・数学がとにかくきらい(大学入試で苦労されている)
・積極的に発掘に参加している
・先生に恵まれている
・外国の大学に留学している
・現在も古生物学者として活躍している
この五つが共通となります。

進路アドバイスのページで書かれていますが
学費をものすごく支払っています。
(これは佐藤たまきさんもおなじくです)
大学四年間のほかに諸外国に留学もされているので
とてつもなくお金がかかっています。
国内ではどうしても勉強できないことがあるようで、
古生物学を学んでいらっしゃる方は
諸外国に留学することは一般的なのだそうです
なので
「古生物学者になりたい!だから具体的にここの学校にいく!」と決めたら
なるべく早くご両親に伝えましょう、とあります。
学費問題で一気に生々しく、現実味が出てきますが
それだけ切実な問題ともいえます。


そしてやはり研究職を探してとても苦労されています。
恐竜の研究のポストは国内でも国外でも多いものではなく
それゆえに研究を辞めてそれらにまつわる仕事の会社に就いてる人もおおいです。
これがサブタイトルの由来かと思われます。


古生物学者として研究を行いごはんを食べていくのは、
現在の日本ではあまり現実的ではないのかもしれません。
(弁護士やお医者さんのほうがなるのが簡単だよ、というくだりが本書にあります)
さらにつっこむと著者は自分で決めるのがかなり苦手な性格のようで
これからどうするかの複数のターニングポイントで
「誰かはっきりいってくれないかな?」と何度も悩んでいます。
それほど重要な事柄なのか、自分で決めれないのか
それがよくわからなくて、
結局なあなあの流れにも読めてしまい、
「自そこははっきり分で決めてほしい…だってすきでやってるんでしょう?」と
疑問にも感じました。
(それくらい難しい選択だということなのかもしれませんが)

考古学者、恐竜博士という非日常な職業に憧れている人や
大学院に入学して研究職に就いてみたいと思う方
こんな事例もありますよ!とお薦めします。





【本日のサムネイル】
遺跡・化石を発掘する人のイラスト
古生物学者や考古学者が地面を掘って、何かを発掘しているイラストです。

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