【昔話×ミステリー】むかしむかしあるところに、死体がありました。

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文芸

むかし話×ミステリーという、まさかの物語が5編です。
・一寸法師
・はなさかじいさん
・鶴のおんがえし
・浦島太郎
・桃太郎

そのままむかし話の主人公がこれらの主人公ではなく、
たとえば
一寸法師だと
「お姫様が鬼に襲われた時いっしょに同行していた家来の男」。
とある村にて男が亡くなったが、その犯人が実は一寸法師だと
家来の男に告げる男が。
ですがその時間帯、一寸法師は鬼のおなかの中にいたのです。
なぜ、どのように一寸法師が見知らぬ男を殺したというのでしょうか?
そもそも一寸法師と亡くなった男はどういった関係だったのでしょうか…

このようにむかし話をベースにした殺人事件が発生、
それにまつわる人物たちがその謎を解く、というものです。
わたしたちが慣れ親しんできたキャラクター。
それが実は性格がめちゃくちゃブラックだった!なんて二次創作か!!
というノリですが
ちゃんとミステリーになっています。
シリーズ化されているのも納得の面白さです。
ミステリー好きにはお薦めです。


一番印象的だったのは「鶴の恩返し」でした。
「こういう人いるわ!!!」だけでなく
とてもやるせない気持ちになりました。
恩返し自体はいいのですが
その相手が善人ではなかったら。
ただ搾取されるだけの鶴がその行動に走ってしまうのも納得です。

【あらすじ】

「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、
密室やアリバイ、ダイイングメッセージといった
ミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!
「一寸法師の不在証明」
「花咲か死者伝言」
「つるの倒叙がえし」
「密室龍宮城」
「絶海の鬼ヶ島」の全5編収録。

むかしむかしあるところに、死体がありました。

著者:青柳碧人
出版社:双葉社
発売日:2019/4/19



【本日のサムネイル】
桃太郎のイラスト「犬猿雉をつれた桃太郎」
日本一という旗を持って
犬、猿、雉をお供に鬼退治に出かける
昔話に登場する桃太郎のイラストです。

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