【会ってみたい!】最後のイタコ

ノンフィクション

青森県八戸でイタコをされている松田さんが書かれた本です。

イタコってなあに?

イタコは、日本の東北地方の北部で口寄せを行う巫女のことであり、巫の一種。
シャーマニズムに基づく信仰習俗上の職である。

イタコには霊的な力を持つとされる人もいるが、
実際の口寄せは心理カウンセラー的な面も大きい。
その際クライアントの心情を読み取る力(一種のコールド・リーディング)は
必須であるが、
本来は死者あるいは祖霊と生きている者の交感の際の仲介者として、
氏子の寄り合い、
祭りなどに呼ばれて死者や祖霊の言葉を伝える者だったらしい。

Wikipediaより

どんな内容なの

「イタコ」はあの世とこの世をつなぐ、死者や神仏の代弁者。
高齢化が進み、廃れていく「イタコ」の世界にとびこんだ若い女性がいた―。
現役かつ最年少のイタコが初めて明かした数奇な半生と
知られざる“イタコの世界”。
苦悩から解き放たれ、この世を幸せに生きるためのヒント。

HonyaClub より

第1章 苦悩の日々

小学高学年にはイタコになりたいと思っていた著者。
著者の住んでいた地域では各町内にイタコがいるのが当たり前でした。
幼少期に何度も高熱をだしていた著者は、そのたびにイタコの元へ連れていかれ
体調が回復したのです。

第2章 イタコへの道―決心

「高校卒業してもイタコになりたかったらまた来なさい」
そう師匠に説得され高校進学した著者は、
平日は高校へ、週末は師匠の元へ通って師匠のお手伝いをはじめます。

第3章 イタコとして生きる

イタコとして働き始めた著者は戸惑いました。
はじめの1,2年お客様がすくなかったのです。
恐山に通い口寄せをするようになります。
そして様々なことを思い、知るようになります。

第4章 死後の世界はあるのか

普段の恐山、
夏の「恐山大祭」
秋の「恐山秋詣り」にイタコや恐山はどのような様子なのか。
また恐山ではどのようにお参りをするのか
お作法などが書かれています。

第5章 先祖は私たちを生かしている

最近のお客様の悩みが変化していること
疲れている日本人に思うこと
母としておもうことなどが書かれています。

読んでみて

「イタコ」というと白装束に、石ころだらけの賽の河原で口寄せをしている
スピリチュアルなイメージがありました。
そんなイタコの実際はかなり少人数のみが行ってると知り
もっと知りたいと本書を手に取りました。

幼少期からあたりまえにイタコの存在があり
憧れのイタコになる。
高校進学をせずにイタコ修行をしたいという著者の本気さに
親御さん、師匠だけでなく読み手のこちらまで戸惑ってしまいました。
結局高校進学をし、卒業後修行をしイタコとして独り立ちをします。
修行部分があっさりなので
「そんな難しくないのかな?」とも思いましたが
その後の活動から「書けないこともいろいろあるんだろうな」
「でもいきなり口寄せとかすごいな…」
と読んでいてハラハラする部分も。
人と向き合い、神にも向き合う仕事という稀有なことではありますが
だからこそ著者だからみえるものがあるのだなと思いました。


最後のイタコ

著者:松田広子
出版社:扶桑社
発売日:2013年7月22日


【本日のサムネイル】
キツネの巫女のイラスト
巫女さんの格好をした狐のキャラクターが
お祓い(お払い)をしているイラストです。

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