TV番組「放送禁止」の
企画構成演出をされている方が書いた作品です。
ジャンルとしては「ミステリー」となります。
とあるジャーナリストが書いたるポタージュ。
それは雑誌にて発表される予定だったが
出版禁止となり著者の元へとやってきた。
禁止となっていたものの、著者が本として世の中に出しました
という形式です。
前書き、ルポタージュ、追記、という三部構成になっています。
ドキュメンタリ作家が愛人と心中、
作家だけが亡くなってしまった。
七年前の当時から
「これは心中ではない、殺人だ」
と噂されていたこの事件。
それをジャーナリストはひもついていく。
作家に関わっていた人
作家の会社の人たち
作家の妻だった有名女優
妻以外の関係者にインタビューし、
そして、生き残ってしまった元愛人に連絡を取る。
ジャーナリストは元愛人と「ねんごろ」となり
心中を図るも
発見当時、彼は生きており
彼女は死後二週間以上経過していたのです。
疑問だったのは
このジャーナリストは
「なぜ頑なに「愛人が作家を殺した」と思っていたのか」
「政治結社のなかで何があったのか」
死後二週間の元愛人が生きているのと同様に扱っていた意味は
上記二点に関わると思っていたのですが…
追記には
「児戯のごとくいくつかの仕掛けをした」(242P)
とも記述がありました。
文章の上部のみを読みつなぐのは本文にも記載がありましたが
納得できず結局検索してしまいました。
敗北…
文庫版の最後には
単行本にはないヒントが掲載されていますよ。
【あらすじ】
HonyaClub より
著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。
題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。
内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、
生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。
死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。
不倫の果ての悲劇なのか。
なぜ女だけが生還したのか。
息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。
異形の傑作ミステリー。
著者:長江俊和
出版社:新潮社
発売日:2014/8/22
【本日のサムネイル】
禁書のイラスト
禁」と大きく書かれた出版や
販売を禁止されている秘密の本のイラストです。
コメント